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Just Melancholy

140字の小説をほそぼそと流します。本(ナンデモ)を読むことと旅(京都と外国)に出ることと文章を綴ることが大好きです。

【 本 】読み応えあり、短編ミステリーアンソロジー-『驚愕遊園地』

ベテランから中堅どころまで。
総勢15名のミステリー作家による短編アンソロジー。
お目当ては米澤穂信先生でしたが、ほかの先生がたも読ませる、読ませる!

長編と違い、短編ミステリーには、登場人物たちのひととなりや事件背景を長々と語っている紙幅がありません。
短いなかで、いかにあっと言わせるか。
カミソリの如き切れ味こそが身上です。

作品のバリエーションは、密室や暗号の王道もの、先行作品に対するオマージュ、幻想小説、犯人の視点から語られる倒叙型などなど、幅広く用意されています。

のちほど、個々の作品に対する評価一覧をご覧にいれますが、結論から言いますと、15作品中満足評価は、なんと12作品!
15作品の内訳は以下の通りです。

  • すっごい面白いよ!!!(★★★):5作品
  • なかなか読ませるね!!(★★☆):7作品
  • もう少しひねりが欲しい(★☆☆):3作品


残念ながら★ひとつの評価がついてしまったのは、ベテラン勢に多かった。
これはわたしの期待する気持ちが大きかったことにもよるでしょう。
その代わりと言ってはなんですが、中堅勢の健闘が目覚ましいです。

特にわたしがプッシュする作品は、

伊与原新『梟のシエスタ
大崎梢『君の歌』
米澤穂信『913』

いずれも学校や学生を素材にした作品。
どうやらわたしの嗜好がその方面にあるようです。

以下に個々の作品評価と内容の三点箇条書きを用意しました。
しかし、評価はあくまでもわたしの評価。
あとは、みなさん自身で読んでいただき、自分の傑作を見つけてもらえれば嬉しいです。

オススメです♪

続刊として『奇想博物館』も刊行されています。
こちらも、伊坂幸太郎さん、道尾秀介さん、湊かなえさんなどなど気になる作家さんが目白押し。



『さくらたそによる評価一覧』
★☆☆『呪いの特売』赤川次郎
 ・藁人形の大特売
 ・被害者は上司の妻
 ・現場近くの木には呪いの藁人形

★☆☆『黒い密室ー続・薔薇荘殺人事件』芦辺拓
 ・薔薇荘に招待されたひとびと
 ・雪の積もった庭
 ・雪の積もらない死体

★★☆『四分間では短すぎる』有栖川有栖
 ・『九マイルでは遠すぎる』
 ・公衆電話での立ち聞き
 ・三人の先輩たち

★★★『梟のシエスタ』伊与原新
 ・隠蔽されるパワハラ
 ・講師にふりかかる冤罪
 ・超夜型の准教授

★★★『君の歌』大崎梢
 ・襲われた女子中学生
 ・これみよがしの逃走経路
 ・君の歌

★☆☆『思い違い』恩田陸
 ・オフィス街のコーヒーショップ
 ・終わらない工事
 ・思い思いに過ごすひとびと

★★☆『カミソリ狐』大門剛明
 ・怪盗・カミソリ狐
 ・名探偵決定戦
 ・脱落していく挑戦者たち

★★☆『美弥谷団地の逃亡者』辻村深月
 ・相田みつおの詩
 ・湘南への逃避行
 ・良き出逢いを

★★★『呻き淵』鳥飼否宇
 ・限界集落
 ・伝えられる龍神伝説
 ・雨のなかに佇む女と子供

★★★『対の住処』西澤保彦
 ・刑事を捉えるデジャヴ
 ・あっけらかんとした女刑事
 ・どこからも見える市民ホール

★★☆『シレネッタの丘』初野晴
 ・ネズミガシラハネナガインコ
 ・脳性麻痺を患った少年
 ・動物の言葉が分かる青年

★★☆『烏賊神家の一族の殺人』東川篤哉
 ・由緒怪しき烏賊神神社
 ・消えてはあらわれる死体
 ・イカ娘ではあるマイカ

★★☆『クリスマスミステリ』東野圭吾
 ・煩わしい愛人関係
 ・完全犯罪
 ・クリスマスツリー

★★☆『おみくじと紙切れ』麻耶雄嵩
 ・丑の刻参りの報復
 ・雪の降り積もる庭
 ・おみくじの容器

★★★『913』米澤穂信
 ・憧れの先輩
 ・おじいさんの遺産
 ・不貞腐れる友人

 

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