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Just Melancholy

140字の小説をほそぼそと流します。本(ナンデモ)を読むことと旅(京都と外国)に出ることと文章を綴ることが大好きです。

【140字小説】#0025

遮断機が降りた。間に合わなかった。警報が金属の音を轟かす。向こうの遮断機にかつて知った顔がある。いじめに耐えかね、夏休みの校舎から飛翔した少女の影。馬鹿な、と思って凝視する。アスファルトから立ち昇る蒸気が彼女の姿を歪める。両者の間を瓦解の葬列が通り過ぎる。あとには誰もいなかった。