【140字小説】#0028
買ってきた古本をパラパラ読みしていたら、本のおしまいのほうに写真が何枚か挟み込まれていた。一昔前の格好をした若者たちが写った写真。場所はライブハウスのよう。途中で写真をめくる手が止まる。画鋲か何か、先の尖ったもので男の顔がぶつぶつに塗り潰されていた。わたしはゴミ箱にそっと捨てた。
買ってきた古本をパラパラ読みしていたら、本のおしまいのほうに写真が何枚か挟み込まれていた。一昔前の格好をした若者たちが写った写真。場所はライブハウスのよう。途中で写真をめくる手が止まる。画鋲か何か、先の尖ったもので男の顔がぶつぶつに塗り潰されていた。わたしはゴミ箱にそっと捨てた。