【140字小説】#0039
初めて部屋で幽霊を見たときはやっぱりびっくりしたよ。でも、いつの間にか室内をうろうろさまよう姿は風景になっていた。私が話しかけると「うっ」とか「あ…」とか返事をしてくれるんだ。声を出せるなら、たまには何か話しかけてくれてもいいのにさ。私は朝も昼も夜も、いつだってここにいるのにね。
初めて部屋で幽霊を見たときはやっぱりびっくりしたよ。でも、いつの間にか室内をうろうろさまよう姿は風景になっていた。私が話しかけると「うっ」とか「あ…」とか返事をしてくれるんだ。声を出せるなら、たまには何か話しかけてくれてもいいのにさ。私は朝も昼も夜も、いつだってここにいるのにね。