Just Melancholy

140字の小説をほそぼそと流します。本(ナンデモ)を読むことと旅(京都と外国)に出ることと文章を綴ることが大好きです。

【雑 文】落語が創作に役立つ3つのポイント

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最近、立て続けに落語を鑑賞してきました!
これまでも落語は好きだったのですが、テレビ番組やCDで聞く程度でした。
しかし、やはり生は違いますね!
ひとがひとの目の前で芸を見せる。
現代のようにメディアが発達し、いつでも、どこでも、何度でも再生可能な時代だからこその、一期一会の贅沢さ!
ただ、こうして芸を純粋に楽しむ以外にも、物語を創作をするひとにとって落語はとても役に立つことがあるので、今日はそれをご紹介します♪

  1. 語彙(ボキャブラリー)が増える
    噺家(はなしか:落語を演ずるひと)は、そりゃ、たくさんの単語や表現を知っています。聞いていると、非常に言葉の勉強になります。中には、今のわたしたちに耳馴染みのないものもあるでしょう。でも、それは落語の言い回しが古いというよりも、わたしたちの語彙量が極端に減少しているからかも知れません。小説などを書くときに、アゴタ・クリストフのように限られた語彙の中で書くひともいますが、基本的には語彙量が表現の質を決めます。10の言葉を知っていても、そこで使うのは1くらいのもんだと、特に小説を書くひとは意識して、言葉の数を増やしたいものです。
  2. ネタが増える
    落語は、伝統的なものから創作や漫談に近いものまで、そのバリエーションは多彩です。それに笑うばかりが落語ではありません。泣かせる人情モノから『四谷怪談』や『累ヶ淵(かさねがふち)』のような怪談まで、これらすべてが落語。また、本編に入る前には必ず小咄と呼ばれるものを噺家は用意しています。それがダジャレから小説のショート・ショートのようなものまで、まさにネタの宝庫。物語の基本が厚ければ、その先の応用に拡がりが出てきますから、落語を聞き、たくさんのネタを仕入れましょう!
  3. アレンジが分かる
    何回か寄席に通うようになると、同じ題材を違う噺家が話す場面に遭遇することがあります。このときに「なんだ、この話知ってるよ」とがっかりするのはもったいない。小説を書くのが好きなひとならば、噺家によるアレンジの違いをしっかりと頭に刻みつけたいところです。同じ題材でも、表に出てくる感情表現や間の取り方、使っている言葉などを細かくチェックしたら、ふたつとして同じものは存在しません。また、その日のお客さんの盛り上がり方や噺家の体調によっても微妙に物語の色合いは変化してきます。まさに一期一会!どの噺家が自分にフィットするか、あるいはあまり好きでないとしたらそれはなぜなのか。このような分析が必ず創作の役に立ってきます。

寄席によってルールは異なりますが、入れ替えのないところがあります。
これは、3,000円くらいの入場料を払ったら、昼から夜の9時くらいまでずっと鑑賞できてしまうという意味です。
2時間で2,000円近く取られる映画のことを考えたら、このコスパは驚愕です!
笑って、創作の勉強ができて、なおかつ懐にも優しい落語、みなさんも足を運んでみてはいかがでしょう。

なお、代表的な都内の演芸場は以下の通りです。
そこのあなた、どこかでさくらタソとすれ違うかもしれませんよ。
だから、何だというわけではありませんが‥‥‥。

 

 

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