Just Melancholy

140字の小説をほそぼそと流します。本(ナンデモ)を読むことと旅(京都と外国)に出ることと文章を綴ることが大好きです。

【140字小説】#0069

嵐がやってきた。太陽は黒雲で覆われ、昼間の街はたちまち夜へと変ずる。あらゆるものを洗い流そうと雨が降る。あらゆるものを暴き出そうと雷光が閃く。あらゆるもの壊し尽くそうと地鳴りが湧きあがる。狂乱のサーカスのドラミングがオルガズムを迎えようとしている。ひとはうなだれ、目を閉ざすだけ。