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Just Melancholy

140字の小説をほそぼそと流します。本(ナンデモ)を読むことと旅(京都と外国)に出ることと文章を綴ることが大好きです。

【創文メモ】カードを使って、どんどん物語のプロットを創りだそう!

創文メモ

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何本も物語を書いていると、その筋書きが似通ってくることがあります。今自分の部屋にある本棚や音楽プレーヤーのトラックリストを眺めてみても、そこには何か一言で言いあらわせる特徴があるのではないでしょうか。ひとには「好み」がありますから、物語の筋もそこへ近付いてしまう。

 

「好み」を自分の個性だと開き直ってしまうのもアリですが、創作をしていると、自分自身にもあっと言わせたい展開を考えてみたくなるのが人情。そういうわけで、今日は編集者、評論家、漫画原作者と幅広い肩書きをお持ちの大塚英志さんのストーリーメイキングをご紹介します。 

 

以下に挙げた24個のキーワードは、大塚さんが『聖痕のジョカ』というマンガのためにピックアップしたもの。マンガでは、キーワードがあらわす性格のキャラクターたちが活躍するらしいのですが、わたしは読んでいないのでわかりません。まあ、今日の本題はそこではないので (^o^;)

  • 知恵
  • 生命
  • 信頼
  • 勇気
  • 慈愛
  • 秩序
  • 至誠
  • 創造
  • 厳格
  • 治癒
  • 理性
  • 節度
  • 調和
  • 結合
  • 庇護
  • 清楚
  • 善良
  • 解放
  • 変化
  • 幸運
  • 意思
  • 誓約
  • 寛容
  • 公式

これらのキーワードひとつにつき1枚のカードを作成、24枚1セットのものを手許に用意します。そして、このカードをおもむろにシャッフルしたあと、次の図のように配置します。24枚すべてを使うのではなく、そのうちの6枚だけです。カードによっては、上下が逆さまになるものもあるでしょう。そうしたときは、たとえば「秩序 → 混乱」「至誠 → 不実」「結合 → 分離」「寛容 → 狭量」と反意語に読み替えていきます。

 

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ひとつやってみましょう。「R」は「Reverse(逆さ)」の意味です。

  1. 主人公の近い現在 :解放
  2. 主人公の近い未来 :R変化 → 不変
  3. 主人公の過去   :調和
  4. 援助者      :R知恵 → 愚鈍
  5. 敵対者      :公式
  6. 結末(目的)   :理性

わたしが自前のカードを並べてみたところ、以上のような結果になりました。
これらをそのカードが配置された場所の意味になるべく近いかたちで解釈し、物語のプロットを構築します。この6枚からなら、どのような物語が考えられるでしょうか‥‥‥うーむ。

 

《作例1》
国の官僚試験に合格した(解放)主人公。少し前まで平和を謳歌していた(調和)国は、今や異民族にその国境を脅かされつつある。そうした現実があるにもかかわらず、彼は旧習墨守たる官僚の世界に入っていこうとしている(不変)。主人公の躊躇いを見抜いた先輩官僚は、自分に官僚制度を変える勇気はなかったが(愚鈍)、陰ながら主人公を応援してくれる。主人公は、自分を異民族との戦いの最前線に送り出してくれるよう長官に申し入れ、その通りになる。異民族との数度にわたる戦闘ののち、捕虜となった主人公。彼はそこで自分の国が異民族を虐殺してきた驚愕の真実を告げられる(公式)。彼は、本当に国を救うには、皇帝の取り巻きを一掃しなければならないことに目覚める(理性)。母国との戦いに勝利し、すべてのひとに平和をもたらす。

 

《作例2》
善良だが、怠け者の少年(愚鈍)のところに少女型アンドロイドが届く。この世界では、家政婦用途の少女型アンドロイドが市販されており、高い処理能力や外見の可愛らしさから好評であった(調和)。少年もまたそれを買ったのだ。ところが、届いたアンドロイドは彼を異性として意識し始める(解放)。彼女はその感情をプログラムエラーだと自制するが(不変)、これを聞きつけた開発元はぜひ少女を時期バージョンのサンプルとして回収したがる(公式)。あれこれ逃避行があった末に、開発元に少女を奪われ、落胆する少年。しかし、彼女のプログラムはたくさんのアンドロイドに移植され、彼女は神にも等しい存在となって少年を見守りつづける(理性)。

 

即興でふたつほど物語を考えてみましたが、いかがでしょう。前者は歴史ロマンぽく、後者はちょっとラノベチックな雰囲気になりました。同じカードの配列でも味付けや意匠を変えてやれば、まったく異なった物語に仕上がります。ホラーや学園モノだって不可能ではありませんよ。

 

こちらの24種類のカードを作るのがメンドイひとは、ちょっとお金がかかりますが(3,000円くらい?)、タロットカードを買うのが手っ取り早いです。タロットは、大アルカナだけでも22枚、小アルカナまで入れたら78枚にもなりますので、もっと物語の幅が広がるでしょう。

 

そもそもカード占いにおける「フォーチュンテリング」は、物語における「ストーリーテリング」と同じ行為。質問者の問題にいかに説得力あるプロット(出来事の因果関係)を肉付けできるかが、占い師の力量になります。タロットカードは本当に美しいのでひとつくらい持っていてもいいかも。

 

「こんなカード配列になりました、ここからみなさんならどんな物語を考えますか?」なんていう「ビブリオバトル」ならぬ、「イストリア*1バトル」をやってみたら創作の練習にもなるし、楽しいでしょう。ネット上にそういうサービスないのかな?(完全にひとまかせ) 

 

いやあ、わたしの本日分の創作エネルギーはもはや枯渇しました。物語の執筆ほど、言うは易し(評論家)、行うは難し(作者)なものはないでしょう。今日わたしが考えたプロットで小説を書きたいひとがいたら、ぜひ♪ でもって、読ませてもらえたら、すごい嬉しいです~ (^-^)/

 

今日参考にした本は以下です。

 

タロットカードいろいろ 

定番!

The Rider Tarot Deck

The Rider Tarot Deck

 

猫が可愛い♥

Tarot of the Pagan Cats / Tarot de los Gatos Paganos

Tarot of the Pagan Cats / Tarot de los Gatos Paganos

  • 作者: Magdelina Messina,Lola Airaghi
  • 出版社/メーカー: Llewellyn Pubns
  • 発売日: 2011/02/08
  • メディア: カード
  • 購入: 2人 クリック: 2回
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 ロード・オブ・ザ・リングっぽい? イラストが美しいです。 

Chrysalis Tarot

Chrysalis Tarot

 

  日本の昔話もタロットに! 個人的にはこれを次買おうかと。

 

*1:ギリシャ語で「物語」の意味