Just Melancholy

140字の小説をほそぼそと流します。本(ナンデモ)を読むことと旅(京都と外国)に出ることと文章を綴ることが大好きです。

2014-07-26から1日間の記事一覧

【 本 】読み応えあり、短編ミステリーアンソロジー-『驚愕遊園地』

ベテランから中堅どころまで。総勢15名のミステリー作家による短編アンソロジー。お目当ては米澤穂信先生でしたが、ほかの先生がたも読ませる、読ませる!長編と違い、短編ミステリーには、登場人物たちのひととなりや事件背景を長々と語っている紙幅があり…

【140字小説】#0023

少年が急く気持ち抑えつつプレゼントを開けると、中からはズボンが出てきた。苦笑いを浮かべ、次のプレゼントを箱から取り出す。それはサッカーボールだった。すっかり笑みが引いた顔で最後のプレゼントを確認すると、そこには真新しい自転車があった。少年…

【140字小説】#0022

摩天楼頂上近くのフロアーに国籍もとりどりな人々が蝟集する。足元に広がる硝子の床を通して、碁盤目に広がる地上の街のさまが見える。街路に渦巻く大波は、ここかしこのビルに突き当たっては白い波頭を散らす。瀑布が重力に逆らい天に戻ろうとするかのよう…