Just Melancholy

140字の小説をほそぼそと流します。本(ナンデモ)を読むことと旅(京都と外国)に出ることと文章を綴ることが大好きです。

【マンガ】三夜連続・熱帯夜に涼む 第一夜ー『不安の種(1)』中山昌亮

///真夏の夜に贈る、清涼読み物。ほかの話が気になるひとは、原作をお買い求めくださいね♪ 不安の種(1) フタの章 (チャンピオンREDコミックス) 作者: 中山昌亮 出版社/メーカー: 秋田書店 発売日: 2013/06/07 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ…

【 本 】ひさびさの大ヒット! 現代日本のあらゆる問題が本書一冊で明らかに-『タテ社会の人間関係』

///ひっさびさにすっげえ本を読んだ! 一刻もはやくみなさんにお伝えしたい! ///中根千枝『タテ社会の人間関係』。タイトルだけ見ると、ちょっとお手軽なビジ本、自己啓発本を想像しちゃうかもしれないけど、すンごく中身が濃い。そのわりに、難しい…

【だいあり】鹿島竣工

細かいところミスると、それが気になって集中力が切れてしまう。いやあ、青い、青い。もっと修行しなくちゃね。大きなラインはなぞりやすいんだけど、こまかい直線になるとスーっとナイフがブレる。なんでじゃ? いやーん。

【だいあり】実はわたしは3人目なのでゲソ

自分の実力をわきまえないブログ主は2枚目にして、とんでもなく面倒くさい作品に手を出したのでゲソ。 そのせいで本当は3枚目であるわたしのほうが先に完成してしまったんでゲソ。今頃、2枚目でこころが折れているんじゃなイカ? それにしても線がヨレヨ…

【 本 】(リライト)願いを叶えるために十二人の戦士がバトルロイヤルを繰り広げる-『十二大戦』

///西尾維新『大斬』。小畑健、中山敦支、金田一蓮十郎ほか総勢9名のマンガ家たちがそれぞれのイマジネーションを駆使し、西尾維新さんの原作にビジュアルの血肉を与える。コメディあり、ホラーあり、青春あり。とても一冊のマンガとは思えない内容の幅…

【だいあり】生まれて初めての切り絵

題材がなぜこれになったかといえば、まったくの偶然でしかないのだが……時津風ちゃん、可愛い♪パソコンでならチョチョイのチョイでシルエットが作れるのに。はねた髪の毛とか、なかなか神経を使いますね。これからたまに作ろうと思います。艦むすだけではあり…

【雑 文】紹介してて恐縮ですが、筆者もよく分かってない『殺しのはらわた』

///こういう紹介もどうかと思うんですが、書いてるわたし自身、この作品を観ていない。いや、観たいと思ったときには、もう終わっていた。吉祥寺バウスシアターでほぼゲリラ的に公開され、またたくまに終了してしまった、と記憶しています。以降、商品化…

【雑 文】ナウシカ前史・火の七日間を描いた『巨神兵東京に現わる』

///「エ」じゃなくて「ヱ」のほう。///新作にして最後を飾る予定の『シン・ヱヴァンゲリヲン劇場版』公開が危ぶまれている今日このごろ、みなさまにおかれましてはいかがお過ごしでしょうか。まあ、庵野監督をめぐるまことしやかな噂のひとつだと努め…

【 本 】その気持ちの伝え方、もっとこう…あるだろう!!-『感情類語辞典』

///文章を書くにあたり、大事なのは、1に、わかり易さ、2に、わかり易さ、3、4がなくて、5に、ボキャブラリーだと個人的には思ってます。///わかり易い文章ってのもたいがい加減が難しく、わかり易すぎて幼稚だったり、馬鹿丁寧すぎてくどかった…

【 本 】日本で最初のキリスト教殉教者たち-『磔』

///今どきキリスト教を愛の宗教だと無邪気に信じているひとも少ないのではないでしょーか。だって、これだけキリスト教を信奉する国が世界中で戦争している姿を見ればねえ。それもいたしかたなし。同じ原理主義をかついでいることでいえば、イスラム教な…

【だいあり】またつまらぬものを作ってしまった

あなたのお気に入りは漏れていないかしら。 艦隊これくしょん -艦これ- 艦娘型録 弐 作者: コンプティーク編集部 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店 発売日: 2016/09/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る

【マンガ】目覚めることを許さない無限循環する悪夢-『伊藤潤二傑作集』

///初見で『富江』というタイトルを見て食指を動かされるひとって、そんなに多くないと思う。「どんな演歌?」みたいな。でも、騙されたと思って、読んで、騙されてください、「すっごいおもしろい!!!」と。///主人公の川上富江は、こころもちつりあが…

【 本 】明治のツンデレ、竹中時雄、このゲスい感じ、嫌いじゃないです-『蒲団・重右衛門の最後』

渠(かれ)は名を竹中時雄と謂った。 奥さんには三人目の子供ができ、新婚のときめきって何? 食べられるもの? という今日このごろ、みなさまにおかれましていかがお過ごしでしょうか、竹中時雄ですという話。 彼、竹中時雄は仕事にも身が入らないし、同じ…

【 本 】知るとは何か? 伝えるとは何か? 現代社会の普遍的テーマを描いた名作-『王とサーカス』

発売されたばかりの本なので、あえて曖昧に書いています。わかりにくい文章である点は、ご容赦ください。 太刀洗万智。新聞社を辞めたばかりの彼女は、ネパールのカトマンズにいた。雑誌社からの依頼で、海外旅行の記事について取材するためだ。投宿した宿の…

【だいあり】言い出すと聞かない子供、『えとたま陸』買いました!

欲しいと思ったら我慢ができなくなる、子供かって話。やっぱ買ってしまいました『えとたま陸』。結論、大満足!!!!!本編も最終話が入っているのでそれはそれで良いのですが、わたしはこのダンスPV が観たかったの~♪ヘビーローテーションというか、ずっ…

【 本 】子供が信ずるもの、大人が信ずるもの-『リカーシブル』

都会から坂牧市へ引っ越してきた三人の親子。越野ハルカと弟・サトル、そしてふたりの母。坂牧市はシャッター商店街を町の中心に持つ、没落しつつある典型的な地方都市。道路ぎわには高速道路誘致を訴える看板。子供の数が減り、空き教室を抱える学校。ハル…

【140字小説】#0078

今週のお題「ゾクッとする話」 朝の家事を終え、ノートパソコンでニュースやらお買い得をチェックしていると、家の裏手にそびえる十五階建てのマンションから赤ん坊の泣き声がする。それに続けて母親の泣きやめという絶叫。わたしは窓から顔を出し、音の出ど…

【創文メモ】説明と描写の違いをかっちり説明します、説明できます

本日の内容は、わたし自身の備忘録ともなっておりますので、普段以上に乱文乱筆になっています。本文では自信ありげに書いていますが、「説明」と「描写」の違いは、なかなかどうして難しい問題です。わたしの理解が及んでいない部分やわかりにくい部分があ…

【140字小説】#0077

夜道の街灯の下に佇むピエロ。ジャグリングする手からは、蝶やナイフや香炉や六分儀やブロッターが光彩をまといながら宙に放たれる。わたしの夢だったものもその中にあるような気がして、しばし見とれる。笑顔の下に歪んだ顔を隠すピエロがそれらを落とすと…

【140字小説】#0076

小机に差し向かい。勉強が苦手な彼女はもうちゃらんぽらん。うちわで風を送ってあげるとはっとして、また問題に取り組む。そのうち、消しゴムのカスがわたしのノートに飛んでくる。上目遣いに睨み、彼女の頬にそっと手のひらをあてる。真っ赤になって怒り出…

【140字小説】#0075

神殿の扉を突き破り、赤膚の闘神があらわれる。人々はどっと逃げ出すが、参道の両側は池。落ちないように気遣うと、逃げ足は鈍くなる。男がひとり池へ落ちる。4メートルはあろうかという狂王は、池から男を掴み上げると全身の皮を剥ぎ、五体を引き千切り池…

【140字小説】#0074

天井近くの小窓から差し込む真夏の陽光はどこか薄ら寒く。水槽の黄濁したアルコール溶液の中には、《物》として凝集した死体たちが浮遊する。水槽の一等底には、十五年も前から全身を強ばらせ、沈殿する《物》もある。死体を新しい水槽へ移し替える作業に従…

【雑 文】いろんな新参「文化」があるけれど、そのほとんどが文化になりえない理由

京都の祭りと京料理 週末、京都の伏見稲荷大社では、宵宮祭・本宮祭が行われました。真っ赤な鳥居の迷宮と神域を華やかに彩るこちらも真っ赤な提灯のようすは、写真で見ていても眩暈がしそうなほど素晴らしい。赤という色は、なぜこうもひとの気持ちを妖しく…

【140字小説】#0073

足もとに眠る四匹の式神。その名も、ソオド、ペンタ、カプス、ワンダ。撥条アシをした彼らは、神々に使役されつつも、いとも軽やかに宵闇の空を駆けてゆく。ひとに喜びを伝える福音の使者ともなれば、嘆きをもたらす鬼胎の伝令ともなる。彼らの身体が軋みの…

【140字小説】#0072

双魚がふち取る円盤を回す老女。眺める俺。二本のマレットを手にした妖精[願わくは!]が、円盤の上部でそれが止まるまでのあいだトレモロを打ち鳴らす。盤面には、六つのイコンが彫られている。ひとの運命なぞ、その程度のバリエーションですむものなのだ…

【140字小説】#0071

砕け散るガラス片のひとつひとつにあなたの肖像が浮かぶ。世界は乱反射し、ぼくの周囲で光の濃度が増す。重なった破片の奥であなたの頬笑みが上下にズレる。頬や手の甲に降り注ぐ鋭利で、フラジャイルな切片が、皮膚を容赦なく切り開いてゆく。あなたの薄笑…

【創文メモ】カードを使って、どんどん物語のプロットを創りだそう!

何本も物語を書いていると、その筋書きが似通ってくることがあります。今自分の部屋にある本棚や音楽プレーヤーのトラックリストを眺めてみても、そこには何か一言で言いあらわせる特徴があるのではないでしょうか。ひとには「好み」がありますから、物語の…

【 本 】お前らみんな地獄に堕ちやがれ-『チャイルド・オブ・ゴッド』

幼いときに家族を失ったせいなのか、その奇行が有名なレスター・バラード。競売で自宅も失い、山中のあばら屋に移り住む。夜には氷点下にもなる酷寒に毛布一枚。針金ハンガーに突き刺したジャガイモの薄切りをランプの炎で炙る。口に入れると灯油の味がする…

【 本 】残虐度は控え目、展開は予測不能、傑作ホラー小説-『メルキオールの惨劇』

そうそう、昨日は、本当は『メルキオールの惨劇』についてご紹介しようとしていたんです。それがいつの間にか民主主義の話になってしまい、大変申し訳なく思っています。ちょっと執筆の裏話をしますと、書いているあいだ、さくらさんは安保法案可決のことな…

【雑 文】民主主義の背後に口をあける魔法の世界

今日は、平山夢明さんの『メルキオールの惨劇』について書こうと思ったのですが、だらだら書いているうちに変な方向に話が進んでしまいました (^o^;) わたし、こういうことがよくあるのですが、読者のみなさまにおかれましては、またこいつ脱線してると、暖…