【 本 】ドイツ語で必殺技を作る-『幻想世界11ヶ国語 ネーミング辞典』
ワールドカップ終わっちゃいましたね。
これから何を楽しみに生きていけば‥‥‥という、だらしない大人の愚痴はともかく。
自分の好きなチームを応援したり、神業・妙技に酔いしれたり、イケメン選手を追いかけたり、楽しみ方はひとそれぞれだったかと。
わたしの場合、そうしたフツーの楽しみ方に加えて、選手の名前をチェックしていました。
実は、わたし、結構名前マニアなんですワ。
ドログバやシュバインシュタイガーやギャンなんて、出てきただけでもうゴメンナサイレベル。
かと思えば、オチョアやクルルなんかはすごく可愛い(本人たちは決してそんなこともなく)。
物語を書くときなんかでも、登場人物たちの名前は世界観構築のための重要な要素です。
だからというわけではありませんが、物語に登場する主人公やヒロインの名前を全部横文字にする。
そんな(暗黒)時代がわたしにもありました。
横文字といっても、子供心にもジョンやビルではイケてないのが分かりますから、ジークフリードとかアルトワとかヘンリエッタとか、まあ、それっぽいのを探してくるわけなんですな。
いろいろ本を読み漁っては、そういう音の響きの良さげな名前をノートに書き留めてみたり。
いやあ、イタい、痛い、サロメチール、サロンパス。
でも、そういう子供の頃の気持ちがまったくなくなったかといえば、そんなこともなく、それでついついこんな本を買ってしまうわけです。
『幻想世界11ヶ国語 ネーミング辞典』。
この本では、日本語のいろんな単語をそれに対応する11ヶ国語でご紹介。
例えば、日本語の「林檎」。
英語「Apple(アップル)」
フランス語「pommier(ポミエ)」
といった日本人にとってお馴染みの外国語を手始めに、
ポルトガル語「maçã(マサ)」
ラテン語「malus(マルス)」
などのちょっとマニアックなところや
ギリシア語「ミリャ」
アラビア語「トッファーフ」
などのもはや原語表記したくないものまで幅広くカバー。
ポルトガル語で「煉獄」は「プルガトリオ」、
ラテン語で「裏切り」が「ウルティオー」、
タイトルを裏切らない言葉の選び方が中二ガイスト(ドイツ語で「精神」)をビンビン刺激してきます。
ラテン語で「ゼロ」が「ニヒル」だから虚無主義者をニヒリストっていうのか、とか、鞄で有名な「オロビアンコ」はイタリア語で「オロ(金)」と「ビアンコ(白)」か、とか、雑学をたくさん持っているひとなら、語源を発見する愉しさも味わえるかも。
でも、これ、本棚から取り出すたびに結構恥ずかしい。
というのも、表紙に「クリエイターから中二病患者まで」「ゲーム・小説の架空世界構築必携本!」、裏表紙に「シュヴァインヴァイプ!(ブタ女)ベルクライスフェルトグートマン!(山田良男)」「ドイツ語にするとこんなに必殺技っぽくなる!」などと「印刷」されていて、いやでも毎回目に飛び込んでくる。
「中二病患者って‥‥‥中二病患者って‥‥‥わたしのこと‥‥‥」
あ、いや、せめてそこは帯にするという発想は。
オススメです♪
発売から半年で第5刷、結構売れてんなあ!

- 作者: ネーミング研究会
- 出版社/メーカー: 笠倉出版社
- 発売日: 2011/06/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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