【140字小説】#0054
飴の模様はぐるぐる渦巻き。伽羅倶梨幻燈の放つ光の粒もぐるぐる渦巻き。花は風に散り、集められ、ぐるぐる渦巻き。風に吸いあげられた花びらが頭のうえから降りそそぐ。たもとを広げ、受けとめた花びらを着物の柄のなかに溶け込ます。「姉さん、うちもそないゆう柄んべべほしいわ」妹が横でほほえむ。
飴の模様はぐるぐる渦巻き。伽羅倶梨幻燈の放つ光の粒もぐるぐる渦巻き。花は風に散り、集められ、ぐるぐる渦巻き。風に吸いあげられた花びらが頭のうえから降りそそぐ。たもとを広げ、受けとめた花びらを着物の柄のなかに溶け込ます。「姉さん、うちもそないゆう柄んべべほしいわ」妹が横でほほえむ。