Just Melancholy

140字の小説をほそぼそと流します。本(ナンデモ)を読むことと旅(京都と外国)に出ることと文章を綴ることが大好きです。

2014-07-07から1日間の記事一覧

【140字小説】#0003

夜空に鏤められた星々のように人々は地上で光を放つ。誰に気付かれることもなく、生れ、そして潰え去る光たち。「一年に一回でも会えるだけ、織姫と彦星はマシじゃない」不貞腐れているのか、嘲っているのかわからない口調の友の手を私は握る。表情を背ける…

【140字小説】#0002

無闇矢鱈に撫でればいいものではない。女の子と同じでルールがある。喉の下をくすぐると気持ち良さそうに目を細める。手をお尻へ持っていき、尻尾の周りをナデナデすると、尻尾を真っ直ぐピンと立たせ、そのまま体を私の足に摺り寄せてくる。しめしめと思っ…