【マンガ】不器用な神さま中学生-『かみちゅ!』
<神さまで中学生>、略して『かみちゅ!』。
Amazonを見て、また新品が買えるようになったんだ!と思ったら1巻だけ。
2巻は相変わらず在庫切れのようです。
アニメで放映された作品ですので、わたしなんかよりも詳しいひとは大勢いらっしゃると思います。
しかし、以来、時は流れに流れて早9年。
いやあ、光陰矢の如し、Temps Fugitですね、鬱になりそうです。
それはさておき、そんなにも時間が経過しているのなら、ここらで改めて紹介してもいいんじゃないかと思い、取り上げてみました。
物語は、広島県の尾道市と思われる町を舞台に、ある日突然、神さまになってしまった中学生の女の子を中心に繰り広げられます。
なぜ、神様になったかの理由はまったく描かれていないのですが、まあ、そこは漫画ということで‥‥‥。
主人公の一橋ゆりえちゃん。
中学二年生です。
そんな彼女は同級生の二宮健児くんに片思い。
健児くんです。
やや内向的なゆりえちゃん、微妙な好き好きアピールをするものの、浮世離れした健児くんにはまるで通じず。
そんなもやもやした切なき乙女心を軸に、ゆりえちゃんのほのぼの日常<神さま>生活が描かれます。
彼女のお友達、四条光恵ちゃんは彼氏がいないことに心の乾きを感じていて、口癖は「うるおいがほしい」。
三枝祀ちゃんは、自宅の神社が貧乏なので、お金に対する執着が強い。
ゆりえちゃんを使って、金儲けを企んだりも。
来襲する貧乏神を迎撃するときも「一撃で仕留めてやるわよ!これ以上貧乏にされちゃたまらないわ」www
ウィキペディアによると時代背景は1980年代らしく、確かに作品全体を「昭和」の鄙びた感じが覆っています。
そもそも携帯電話がない!
携帯がない時代の恋愛って奥ゆかしくて、見ている分にはたまらんです♡
ただ、ゆりえちゃんと健児くんの恋愛模様は、確かに物語のひとつの眼目ではあるのですが、本作の魅力は、やはりゆりえちゃんそのひと自身にあるでしょう。
落ち込めば、それを素直に顔に出し、健児くんの前に行けば、てれてれでろくに話もできない。
おだてられれば、すぐその気になって、ひとりぼっちが大の苦手。
まだオトナになるには遥かに遠い、14歳の彼女のひとつひとつの表情や仕草が、読んでいるわたしたちに彼女を放っておけない気持ちにさせるのです。
著者の鳴子ハナハル先生は、代表作が成年コミック『少女マテリアル』以外には、実はこの『かみちゅ!』しかありません。
ただ、『かみちゅ!』はアニメとしての原作が別にあるので、純然たる著作はエロ漫画のみ!
絵がこんな上手なのになぜそのようなことになっているのか、業界人でないわたしには知るべくもありませんが、本当にもったいない気がします。
では、全然描いていないのかというと、そんなこともなく。
ただ、成年向け月刊誌『COMIC快楽天』でのエッチい漫画が中心なので、一般のかたの目に触れる機会はほとんどありません。
あ、でも、アニメ『翠星のガルガンティア』のキャラデザは鳴子先生ですので、念のため書き添えておきます。
そんな鳴子先生のフツーを楽しめるのが、この『かみちゅ!』。
入手しづらい作品ではありますが、機会があればご一読を。
オススメです♪
オマケ:ゆりえちゃんのサービスカット。

- 作者: 鳴子ハナハル,ベサメムーチョ
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2006/01/27
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